「司法書士資格試験「通信講座・参考書・問題集」のコツ・ポイント 1」のまとめです。
ずばり、竹下貴浩先生のシリーズ(「デュープロセス」「直前チェック」「ブリッジ」「択一の肢」)もしくは山本浩司先生のシリーズ(「オートマチック・システム」「同プレミア」「オートマ過去問」「出るトコ」)の二択でしょう。
独学で合格された方は、ほぼ全員が上記のどちらか(又は双方)をメインに据えています。
前者の竹下先生は、司法書士受験界のまさに第一人者で、平成元年から講師をされており、合格者輩出数もダントツで、カリスマ講師です。その著作シリーズも基本的な法体系や条文の配列に忠実に則った”手堅い”造りとなっています。
「デュープロセス」で基本知識を仕入れ、一問一答式の「直前チェック」で知識の定着を確認し、「過去問」で仕上げるというのが、従前からの”鉄板”の勉強方法です。
後者の山本先生は、受験生時代に竹下先生の著作シリーズ及び竹下先生の講義を利用して、平成12年にわずか6ヶ月で司法書士試験に合格され、合格直後から講師をされています。当初は、竹下先生のシリーズを教材に使用していましたが、その後、ご自身で上記のシリーズを執筆されました。特徴はなんといっても、”思考方法”に重きを置いた点にあり、基本的な法体系や条文の配列を一部崩しています。
山本先生のシリーズは受験界に革命をもたらしたと評価されており、近年の合格実績は竹下先生と同等以上と言われています。
ちなみに両先生は受験指導校のTACで講師をされており、上記テキストはTAC出版(正確には早稲田経営出版)なので、TACの校舎の購買部であれば1割引きで購入できます(全部で10万円近くしますので、結構大きいです…)。
尚、上記2シリーズの他に、元伊藤塾講師の向田恭平先生の「必出3000選」(日本経済新聞出版社)も大変人気がありますが、これは一通り全範囲の勉強を終えた受験生が、知識の総整理をするのに威力を発揮するテキストであり、初学者が独学で使用するのは、やや厳しいかなという気がします。
私も、「山本浩司のオートマチックシリーズ」は強くオススメします。初学者が読んでも判りやすい本で、それぞれの法律が実社会においてどんな場面で適用されるのか、とてもイメージがわきやすく書かれています。文章のメリハリもあって教科書のように読んでいて疲れることがありません。(笑)
あとは条文に直接触れておくことも重要で、判例付きの六法は必ず最新の物を入手されることをオススメします。
なお、民法や会社法などについては、伊藤塾の「条文シリーズ」(憲法、民法、会社法)がオススメです。個別の条文に解説と判例等が事細かに掲載されています。司法試験向けのようですが、民法あたりは司法書士でもかなり突っ込んだ問題が目立ちますので、この本をカバーできるくらい知識を付けておけば試験対策にも好適かと思います。
条文シリーズの「刑法」あたりはちょっと過剰だと思いますので、こちらは「オートマチックシリーズ」だけでいいんじゃないかとも思います。