「宅地建物取引主任者資格試験「勉強方法」のコツ・ポイント 1」のまとめです。
宅地建物取引主任者についてですが、標準学習期間は300時間で、本試験の合格率は17%です。
宅建講座の標準的なカリキュラムは6ヶ月になっており、10月の本試験に向けて4月開講のコースが一般的です。
仮に1日2時間ペースの学習だと月60時間なので5ヶ月の計算になります。
今から速修コースを受講して学習を開始した場合1日2.5時間ペースの学習だと月75時間なので4ヶ月の計算になります。
私の受験生時代は、速修コースを7月受講開始で1日3時間かつ日曜8時間ペースの学習で月100時間なので3ヶ月で合計300時間でした。
これをどう見るかですが、一般的には難しい部類の資格です。
絶対に合格したければ、状況が許す限り大手資格専門校の宅建講座をお薦めします。
特に初学者による短期間での一発合格を目指すならば迷わず通学講座を選ぶべきでしょう。
宅建レベルになると全くの初学者が参考書と問題集1冊ずつ揃えただけの独学でどうにかなるものではありません。
宅建は年1回の一発勝負で100人中83人が不合格になる厳しい試験です。
例え通学講座で講義には全て出席して最後まで挫折せずに必死に学習しカリキュラムを全うした受講生さえその60%が不合格になる現実を覚悟してください。
逆に言えば講座に通ってカリキュラムに従って試験に出やすいところだけを正しい方法で徹底的に学習すれば合格率は35~40%程度まで跳ね上がります(合格率ソース:教育訓練給付制度公式サイト)。
本来ならば、確実かつ迅速に学習でき初学者からの一発合格も可能な教室講座がベストです。
教室講義のメリットは、
・受講日時が予め決まっており、一旦教室内に入室して講義が始まったら途中で抜け出しにくく学習のみに集中できる環境なので最も強制力があること
・講師や他の受講生と共に学習するので臨場感があること
・講義修了後講師にその場で質問できること
等が挙げられます。
但し、今から受講開始するとビデオブースで動画を視聴する追っかけ講義になります。
学習のコツは、教室講義に追いつこうと無理をしてペースを乱さないことです。
最悪DVD通学としてカリキュラムを全うしても構わないくらいの心構えでちょうど良いと思います。
時間的制約があるならば受講日時・時間帯を自由に選択しビデオブースで視聴できるDVD通学講座があります。
主なメリットとしては、
・DVDプレイヤーのスピードコントロール機能で早見再生可能なので、仮に1.5倍速ならば視聴時間は2/3に短縮可能
・予約した視聴時間内ならば講義で聞き逃したところを何度でも繰り返し再生が可能
という特長があります。
また、基本講義はDVD通学講義、直前答練は臨場感があり時間配分が確認できる教室講義という良いとこ取りの選択肢も可能です。
通学講座の場合、オプションのWebフォローもお薦めです。
通常、講義を受講したらまだ記憶が残っている翌日までにトレーニング問題集で過去問を解いてから解説を熟読し、なぜそのような答えになるのか理由を確認することで知識が定着するのですが、
講義終了後うっかり過去問を解くのを後回しにして講義の記憶がなくなってしまった場合、Webフォローで再び視聴してから改めて過去問を解く、という使い方ができます。
更にWebフォローはスピードコントロール機能で早見再生可能ですので、仮に1.5倍速ならば視聴時間は2/3に短縮可能です。
また、音声ファイルのダウンロードフォローを利用する場合、再生プレイヤーはiPodだとスピードコントロール機能に非対応なので、倍速再生が可能なICレコーダーのほうが合理的です。
一方、地理的な理由などで通学が困難ならば、講義を収録したDVD教材やWebで視聴できる通信講座をお薦めします。
通信講座ですら挫折者が多いのに、全くの初学者がテキストと問題集1冊ずつ揃えただけの独学では途中で挫折します。
受講料も大手ならば、4月開講の標準的コースが13万円程度で全く手が出ない程高額ではないですし、1年目不合格だと2年目以降は再受講割引で半額などのシステムをとっている学校がほとんどです。
受講料の捻出に躊躇してしまう事情がある場合、資格受験指導校では信販会社の提携ローンがありますので、ローンの分割回数は月謝感覚で本試験までの残り月数で考えるのが一応の目安です。
また、スクールによってはクレジットカードが利用可能な場合があります。
更に雇用保険の教育訓練給付制度を利用すれば、原則3年以上(今までに給付金を受けたことがなければ例外規定で1年以上)の加入で、受講料等の20%が講座修了後にキャッシュバックされます。
宅建に限らず資格試験の学習法のメインは過去問演習の反復と継続であり、講義を受講してテキストを読んだだけでは知識が定着しません。
「講義1コマ受講でテキスト一単元→記憶がまだ残っている翌日までに同じ学習範囲の過去問を1問解く→すぐに解説を熟読し、問題の正誤よりも何故そのような答えなのか理由を確認する→それでも分からないときはテキストに立ち返って確認する」を繰り返すことによって知識が定着します。
まず最初は、テキストを読むところから始めるべきでしょう。
いくつもの法律が出てきて初学者の方にはもう何が何だか訳がわからないと思う事が多いと思います。
どの法律についてもそうですが、最初に法律のテキストを読む場合は、次の点に注意して読むことをお勧めします。
・どの法律には、どんな決め事が書かれているか?
・法律の中に、手続きについて書かれているもの、例えば「都市計画法」とか「宅建業法とか」については、「どんな手続きがあるのか」「手続きの流れがどうなっているか」「認可をするのは誰か」というあたりをまず把握するように、細かいところは最初は流してしまってOK
・言葉の定義はしっかり覚えましょう。単語帳とかの活用が有効です。なお、同じ用語でも法律が変わると微妙にニュアンスが変わってしまうケースもありますので、注意しましょう
最初はまず、テキスト全体を流し読みしてみて雰囲気を掴む事に重点を置き、2回目・3回目のリピートの時には徐々に細かな規定や数字を覚えていくと良いと思います。
テキストを1回読み終えたら、過去問にあたってみると良いと思います。そして、過去問として出題された箇所はテキストにマークしておきます。するとある傾向が掴めるはずです。
宅建の試験範囲は一見すると非常に広く感じますが、過去問として出題される傾向にはかなり偏りがあるという点です。ということは、2回目・3回目のテキストの精読はマークが沢山付いている所を重点的に、マークのないところ・少ないところはさらっと読む程度で構いません。
よく言われることですが、宅建は過去問の繰り返し演習が有効です。試験までには過去問を最低5回はリピートして解くようにすると良いなんて言われます。それくらいの意気込みでトライされてみてください。